ついに改名します。

はい、タイトル通りです。

 

本日家庭裁判所に行き、聴取を受けてきました。申立書の内容は以下の通り。

 

「申立人は性別違和と診断されています。女性であることに不一致感を生じており、戸籍名の「◯」や「△」という漢字は女性名として使われることが多く、「✖️✖️」という読みも女性名として使われていることから精神的苦痛が生じています。なお、名を正確に読まれたことは一度もありません。「颯貴」の名はすでに通称名として使用しており、大学では令和2年4月1日より使用の申し入れをしています。また、アルバイト先でのシフト表も通称名を使用しています。使用期間は短いですが、社会生活を送る中でも「颯貴」の名前を使用したいと考えていますので、変更の許可を得たく申し立てます。」

 

とまあこんな感じ。

まず初めに変更理由の確認を受けました。私は性別違和と難読を理由としていたためまずは性別違和の方から。

 

・ホルモン治療、手術の有無(未治療です。)

・治療、手術予定の有無(GIDクリニックの抽選中(新患受付をほぼしてないため)であるため未定)

・戸籍変更予定の有無(手術してないので未定)

・治療、手術希望の有無(こちらはありますと伝えました)

・戸籍変更希望の有無(こちらは分かりませんと正直に答えました)

 

ここで正直に「難しいと思います」と言われました。トランスの方達って戸籍変更に伴って名前を変更したり、通称名の永年使用で変えたりするからね……と。そしてさらに確認。

 

・どのような社会的不都合があるか(就職活動に影響が出てると答えました。あとは精神的苦痛があると)

・精神的苦痛とは?(昔から名前が嫌で、性別違和感に伴って苦痛が生じている、名前を呼ばれたり書いたりすることに強い違和感を覚えるという回答になりました)

通称名使用状況の確認(いつから使用してるか、手紙が何通あるかの確認、学校、アルバイト先、友人間での使用があると回答。2019年9月から使用してるため使用期間は1年2ヶ月。)

・難読であることの確認(一度も読まれたことありませんの一言で納得してもらえました。実際読めない名前なのでね)

・犯罪歴、借金の確認(犯罪歴なし、借金は奨学金があり、まだ返還は始まってない事を伝えました)

 

最初の聞き取りはこんな感じでした。めちゃくちゃ緊張してたので抜けてる箇所もあるとは思いますが……。

そして待機ののち、裁判官がもう少し話を聞きたいとのことで別室へ。

 

また再度変更したい理由の確認をされました。 そして、使用状況の確認など似た質問を受けたのち、診断が「性同一性障害」ではなく「性別違和」であることについて触れられました。そこで私は正直に自分がノンバイナリーであること、男の体を持って生まれたかったため身体治療は望む(中性から男性の間くらいを目指してること)が戸籍の変更は悩んでいること、現在のクリニックでは身体治療ができないこと、GIDクリニックは抽選待ちであること、ICD-10の診断要項では性転換症の(男性に戸籍を変えたいという気持ちがないと)診断がつかないこと、ICD-11がまだ適応されてないことからDSM-5の「性別違和」という診断になったこと。それらを話した結果、戸籍名を今変更したいという気持ちを汲んでいただき、今回許可が出る運びとなりました。

 

あとはその通知書が届いたら役所で戸籍名を実際に変更すれば、改名が終わります。

 

クリニック初診日が4/17、そこから11回の診察を経て11/17に診断書の発行、そして今日12/3に改名が認められて書類が来週ごろ発行、8ヶ月に渡る改名のための働きがようやく認められました。

 

診察に15400円、改名のための診断書が2200円、戸籍謄本発行に(本籍地が必要だったため本籍地を知るため住民票も発行したため実は800円かかってますが)450円、収入印紙が800円、切手が252円、だいたい2万ほど掛かりました。

 

実は精神疾患がありそちらは別の病院にかかっているのですが、自立支援の関係だったか同じ週に2ヶ所の精神科にかかることができないこと、精神の浮き沈みに左右されてなかなか病院に行けない日もあったことから時間がかかりましたし、お金も学生にはそれなりに痛い額かかってますがこれで名前を変更できるのならありがたいもんです。

私に手紙を送ってくれた友人のみんな、ありがとうございました。

じっくり話を聞いて、診断をつけてくれた先生、ありがとうございました。

そして今日、話をしっかり聞いてくださった裁判官の方。本当にありがとうございました。

 

いろんな方々のおかげで今、私は改名をすることができます。感謝してもしきれません。本当に、本当にありがとうございました。

 

本日をもちまして、わたくし八尋颯貴は八尋に戻ります。改名したいよって話をした時に応援してくださった方がいたこと、忘れません。これからもぜひさつきと呼んでくださいね。

 

それでは、次は改名の手続きが終わった時にでも。

 

 

追記,そういえば颯貴にした由来も聞かれました。男女どちらでも通じる読み方が良かったこと、5月生まれだからさつき、末字の貴の字は兄弟2人がその字を使っているからと答えました。

あとは、家族との同意があるか(あまり話し合ってません、好きにすれば?という感じの対応でしたと伝えました)、友人に伝えたときに問題は生じなかったか(そっちの方が似合うね、などの反応でした)、元に戻したい、あるいはさらにまた別の名前に変えたいということはできないが大丈夫かという確認などもありました。また思い出したら追記します。